|
登記は様々なタイプに分類することができますが、まず表示登記と権利登記について説明します。
(1)表示登記
表示登記とは不動産の状況を公開するための登記で、後述する登記事項証明書の表題部にかかわる登記のことです。
具体的には家を建てたときの表示登記や増築したときの表示変更登記、取壊したときの滅失登記、土地では分筆登記(一つの土地を複数に分けること)や合筆登記(複数の土地を一つにまとめること) 地目変更、地積校正登記などがこれに相当します。
なお農地を宅地に地目変更するには事前に転用のための許可や届出が必要となります。
(2)権利登記
権利登記とは登記事項証明書の甲区(所有権)と乙区(所有権以外の権利)にかかわる登記のことです。例えば売買による土地の所有権移転登記や、抵当権の設定登記などがこれに相当します。
◇建物の場合の補足説明
建物の表示登記は新築後一ヶ月以内にしなければなりません。これは義務であり一ヶ月以内に申請しないと10万円以下の過料となる場合があります。(ただし期限を過ぎても受付けてはもらえるようです) この表示登記により表題部が作成され、つづいて所有権保存登記を行うことにより権利部が作成されます。建物表示登記では原則として対抗力は持たず、保存登記により備えることになります。このため保存登記がなされていなければ権利部はありません。
なお建物表示登記の申請には建物図面が必要となりますので、土地家屋調査士に依頼したほうが良いでしょう。(測量士は図面を作成することはできますが、登記はできません)
(3)その他
1)変更登記と校正登記
表示登記の内容に変更が生じた場合、1ヶ月以内に変更登記をしなければなりません。また変更ではなく、誤った内容を正しく修正する場合は校正登記となります。
2)滅失登記
家を取壊したときには滅失登記が必要となります。この登記が行われると合筆登記などと同様、閉鎖登記簿※1)として閉鎖されます。
この滅失登記は重要で、現況が更地でも、登記簿上に建物が残っていると新築物の登記ができません。このため取壊し同時に(基本的には売主側で)滅失登記をする必要があります。
※1)閉鎖登記簿
滅失登記や合筆登記が行われると、元の登記簿は閉鎖され、以後50年間(建物は30年間)保存されます。その内容が知りたい時には、閉鎖登記簿を請求することになります。
閉鎖登記簿はこの他にも、コンピューター化以前の登記簿の内容を知りたいときにも有効となります。(コンピューター化時には現在有効な項目しか入力されていません)
(4)土地の登記と建物の登記
登記には様々なタイプや分類があって分かりにくいかもしれませんが、実はこれらの登記は土地と建物で別々に管理されています。このため中古住宅の権利を調べるには、土地と建物の両方の登記事項証明書を取り寄せなければなりません。このことも認識しておいてください。
(5)参考
参考までに一般的な戸建て住宅における表示・保存・滅失登記などの概算費用を以下に示します。
1)新築時建物表示登記:約10万円(土地家屋調査士)
2)新築時建物保存登記:約 5万円(司法書士)
3)取毀時建物滅失登記:約 5万円(土地家屋調査士)
|